「トゥモロー・アンド・トゥモロー・アンド・トゥモロー」が面白かった

こんばんは。午前中に、会社関係のボランティアで植樹をしてきました。ボランティアなので給料はでないですが、ほぼ強制参加です。ボランティアとは?

まぁ、年に数回なんで多少は我慢します。普段デスクワークで体力がないので、いい運動にはなりました。絶対筋肉痛になりますね。

 

あとは、数日前に読み終えた「トゥモロー・アンド・トゥモロー・アンド・トゥモロー」のことを書いてなかったので、軽く書いておきます。

幼馴染の男女二人がゲーム制作を行なっていく話です。ゲームについてのマニアックな話が出てくるわけではなく、あくまで人と人との関わりを主題とした話です。

著者のあとがきでも「これは仕事に関する小説であり、愛に関する小説である」と書かれています。

 

互いに愛し合っているが、必ずしもそれは「性愛」を意味しないこともあります。

恋愛の相手はいくらでも探せるが、一緒に何かを生み出そうと思わせてくれる相手はそう多くない。 P300

かといって、男女関係、友人関係の良さもしっかりと描かれています。「こんなん誰でも好きになるじゃん」と思うような魅力的なキャラも登場します。

ずっと一緒にいるわけではないが、つながりは続いている。愛し方も人によって様々なことを思わせてくれる話でした。

愛とは定数であり、同時に変数でもあると知っておくことだ。 P412

 

ちなみに、海外小説ですが日本も少し登場します。登場人物たちが根津神社の千本鳥居をくぐるシーンが印象的でした。

「鳥居をくぐるときはゆっくり」・・・「そのほうが僕の悩みには効いた」

セイディは鳥居を一つずつゆっくりとくぐった。初めはとくに何も感じなかったが、やがて胸の奥で何かが開き、新しい空間が広がっていくのを感じた。鳥居の意味がわかった気がした。一つの場所を後にして、新たな場所に足を踏み入れる。その象徴だ。 P315

目標にしていたもの達成したらもうゴールに到達した気になりますが、人生は続いていきます。ゴールは通過点であり、その先には新しい世界が開けています。仮に目標を達成できなくても、別の目標が見つかります。

鳥居をそんな風に表現できるのかと、とても好きなシーンでした。